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シリア難民というと、かわいそうな人、気の毒な人というイメージだろうか。
でも私の知人はケンブリッジで大分ハッピーに暮らしている。
英語の知識が一般とずれている
イギリスに渡ってきてから、1年間北部の教会で奉仕活動をし、語学学校に行くなど国のサポートなどを受けられるようになったという。中学の途中から学校に通える状況でなくなったときいているので、英語は、ほぼこの教会で話し言葉で覚えたのだろう。会話自体はとても速く、長く話し続けられるけれど文法は苦手。
同じクラスだったとき、皆が当然知っているような簡単な単語を知らず先生に質問するので、文法が得意な中国人が、本当に時間の無駄だと言っていた。
そんななので、私にちょっとこっちにきて、と言いたかったときに、「Can you live with me?(私と一緒に暮らせますか?)」と恋人同士みたいなことを言ってしまったりする。
その中国人と犬猿の仲に
中国人の女の子は、イギリスの大学に入るために留学していた。シリア人の自分で辞書で調べればいいような質問で時間がつぶれることにイラつき、会話でペアを組まされたときに、先生に彼とは組みたくないと言った。シリア人もそれを受けて、私と組みたいと言うようになり。二人はその後何度か口論に発展。先生の間でこの情報がまわり、二人はその後絶対ペアを組まされないようになった。
私ともその後揉めた。自分の方がずっと英語が話せるのは、既に1年イギリスに住んでいるし、今後もずっとこの国で生きていくという覚悟があるから。留学でちょこっときているようなあなたとは立場が違うんだと言ってきたから。文法めちゃくちゃで話してるくせに、上から言ってきたので、頭にきた。
その後人気者に
彼はアジアの女の子でなく、白人の女の子たちと仲良くするように努めるようになった。そして意外にも多くのヨーロッパの子、南米の子と仲良くなるようになった。
私が想像するに、難民ということに同情する気持ちも彼女たちにあったんだと思う。
中国人の女の子と私はクラスが上がり、きっと他の子たちも彼とクラスが同じになれば分かるだろう、といっていたが。話し過ぎることは、おしゃべりな南米の子たちにはなんのマイナスにもならなかったようだ。きいてみたら彼がいて楽しいと言っていたから。
毎日同じ服
それが国の習慣なのか分からないけれど、毎日同じ白いTシャツを着ていて、5日目には薄茶色になっていたのを私は見届けた。
人生初の誕生会
彼が21歳の誕生日の日、彼のホストファミリーが開催のバースデーパーティーが開かれた。学校の生徒などサプライズで呼ばれていて、彼は、誕生日を祝ってもらったのは、人生で初めてだといって泣いた。これにはさすがにじんとした。
かといってお金がないことはない
毎日同じ服を来ていたりはしたけれど、クリスマスのときは、いち早くクリスマスのニットを着ていたし、10月にドイツの親戚の家に遊びにいったと思ったら、12月のクリスマスの時期も同じ親戚の家にいき、さらにフランスやら各国に旅行して、語学学校を卒業した人たちのところに会いにいっていた。
「冬休みが終わっちゃう。学校に行きたくなーい!」みたいなメッセージをみんなに送ってきて、国のおかげでこんな暮らしができてるのに、何言ってんだと自腹で来ていた私の中に怒りが湧いた。ずるいと思ってしまうのも、筋違いなんだけれども。
まあ、そんなことはあったけれど、今ではたまーに連絡を取り合うくらいの仲である。(特に仲良くない)